私は母親が苦手でした。でも、子どものときは大好きだったと思います。
ただ、同じ母親という立場になり許せないことなどがあり、尊敬とか感謝の気持ちが持てなくなりました。
それが、嫌いということと確信してから自分の気持ちとの葛藤の日々でした。
- 母親が好きになれない
- そんな自分が嫌い
- 母親との接し方で悩んでいる
母親と離れたい
本当に離れたいとずっと思っていました。もう、疲れるしやばい感じ…携帯に母からの着信があると「ふぅーーー」と深呼吸をして「もしもし⤴」と務めて明るく出ていました。
もちろん、天に召されないかな…と思ったこともあります。
他にも細かいことはいっぱいあり、完全に母親を全否定していました。
もちろん、距離を置くことは簡単です。実際、引っ越しをして少し離れました。
仕事もして、子育てにも忙しいふりを母の前ではしていました。
嫌いな母親との関係にもかなり悩んでいました。
私を産んでくれた母親です。
産んでくれて育ててくれて感謝しています。でも、あかん、どうしても苦手です。
母親の態度
私は4人姉妹です。姉妹仲、悪いです…というか私が一方的に離れています。
これも、もしかしたら母親が原因かもしれません。
私と他の3人の姉妹の対応が明らかに違うんです。子どもによって態度を変える…
姉妹なので嫌いでも連絡のやり取りはします。すぐ、ばれるのに…ですよ!
これが理解できなかった。私の気持ちはモヤモヤしていました。
今、考えれば私を頼ってくれてたのかなーって思いますけど…その時の私にはそんなことは考えられません。私には弱音?いや、甘えていたのかもしれません。私は人格者ではありません。まともに母親の発言を受け止めてしまい、とてもしんどい日々を過ごしていた時期がありました。
自分の幸せのためにやる
この自分の気持ちをどうするか…?
子どもの時は大好きでした。その気持ちも事実です。でも、今の母に対する気持ちも事実です。この気持ちの葛藤をどう整理するか…
母が他界したあと、自分が後悔しないようにする。
これだけを考えました。
多分、いなくなったら良いことだけを思い出しそう…これは、嫌なパターン…
自分のこれからの人生を母親のことで後悔して気持ちが下がることはさけたい!と。
決して母を思ってではなく、自分のために…この気持ちだけで頑張りました。
私は、この気持ちだけで親の最期まで頑張ることができました。
上手に母親を騙す
コロナ禍ということもあり、会わないことに不審がられることもなく、とにかく毎日数分間の電話は欠かさずしていました。どんなに憎んでも自分の母親です。孤独死は絶対に避けたい一心で連絡は取っていました。弱気になっている母、愚痴を言っている母、明るい母、そして私を褒めてくれる母…他愛ない会話で内容もあまり覚えていません。ただ、電話の数分間なら優しく出来ます。お母さんのことが大切ですよ感はしっかり出てたと思います。たてまえだけの親孝行です。でも、それで誰も悲しまない、母親も喜んでくれています。たぶん、これは正解です。母が他界してからもこの習慣は体が覚えていましたね。母がいなくなってからこの午後7時ごろの電話をしていた時間が少し寂しい時間になりました。
とても幸せな気持ち
少し不謹慎ですが、母は寿命を全うし、孤独死ではなく大好きな人に看取られる最後に、本当に母は幸せだった思います。その最後に私は神様に感謝しました。
最後は、あっけなくでしたが、仲良しのいとこに看取られ母は旅立ちました。私は「ありがとう、おつかれさん」と声をかけました。姉たちは、「もっと、長生きしてほしかった」と言っていました。
姉たちは後悔しているのでしょうか?私は後悔は全くなく、気持ちはすごく軽くなりました。もしかしたら、もっと上手く親孝行が出来ていたのかもしれませんが、その当時、私が出来ることを出し切ったと思います。やり切った感?という言葉がぴったりだと思います。
自分のための親の介護
私のまわりに親の介護で大変な思いをされてる方はたくさんいらっしゃいます。
心乱れる日もあると思いますが、どうか、ご自身のためにご自身が出来る範囲で親に尽くしてあげて下さい。
この期間は無限ではありません。必ず終わりは来ます。親を大切にする行為は正解です。絶対に間違いではありません。とにかく、自分のための親孝行です。
私は、この気持ちだけで親の最後まで頑張れました。親の介護はめちゃくちゃ大変だと思います。有限と言いながらいつ終わるかも分からない…自分の生活も乱れる…でも、自分の親なら、自分のその後の人生が大きく変わります。使命を全うした充実感あります。これは、すごいことですよ。ご主人の親なら、ご主人にめちゃくちゃ感謝されます。すばらしい嫁です。
そして、子どもがしっかり見てます。人間はひとりでは生きられません。
これを、分かっているのと、分かっていないのでは、人生は大きく変わります。
今は、つらいと思いますが、あなたは、すごい事をしています。
誰のためでもない、自分のための親孝行です。